評論文でよく出てくる表現
この形に出会ったら、まず注目!
「たしかに〇〇。しかし、●●。」
共通テストをはじめ、評論文の問題では非常によく出る形で、解答の鍵を握ることもしばしばあります。
この文は、筆者が一度〇〇(他の意見や事実)を認めてから、自分の本当の主張(●●)を伝えるために使う構文です。
つまり、筆者が言いたいことは「しかし」の後ろの内容なのです。
なぜこんな書き方をするの?
人の話を説得力のあるものにするには、反対の立場やよくある意見を一度認めてから、自分の主張を述べることが効果的です。
いきなり反論するよりも、「わかるよ、でもね」と言った方が、聞き手に受け入れてもらいやすくなるのです。
例文で確認してみよう
たしかに、AIは人間よりもはるかに速く計算を行うことができる。しかし、それだけで人間の思考力が必要なくなるとは言えない。
この文では、
- 「たしかに」→ AIの計算能力の高さ(認めている)
- 「しかし」→ 人間の思考力は必要だ(=筆者の主張)
つまり、筆者が本当に伝えたいのは「人間の思考力の大切さ」です。
ポイント
- 「たしかに」の後は、反対意見や一般的な事実
- 「しかし」の後に、筆者の主張がくる!
- どちらに共感しているかを見極めよう!
読解のコツ
評論文を読むときは、「たしかに」「しかし」「とはいえ」などの譲歩と反論のセットに注意しよう。
この構造に気づくだけで、文章の骨格が見えてきます。

沢田国語研究所
●事業内容
・国語専門塾(対面・オンライン)
・俳句や短歌の創作および普及活動
・本に関するイベント
●代表

沢田隆志
大阪市出身
開明高校→横浜国立大学経済学部卒
大手自動車メーカーで経理として勤務。
神奈川県で教育委員会に勤務。その後、
須賀川市の梁取塾で主に中学生を指導。
俳句や短歌を中心に文学を楽しむ。
・須賀川短歌会主催
「第1回みんなで選ぶフォト短歌展」最多得票
・須賀川地域の地方紙
「あぶくま時報」火曜コラム執筆中
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