人はなぜ「にわか」を毛嫌いするのか。
たとえばスポーツの大会が盛り上がると、急にユニフォームを着てSNSで語り出す人がいる。すると必ず「にわかファン、うざい」などという声があがる。だが、にわかの何がダメ?
「にわか」は漢字では「俄か」。辞書では「物事が急に起こるさま。 また、事態が急変するさま。 急激で荒々しいさま。」と言った意味だ。「にわか雨」とは、急に激しく降り出し、すぐにやむ雨だ。
「にわか」は知識は浅い。選手の名前もろくに知らない。でもそれがどうした。応援の気持ちに期限はあるのか。「昔から見てないくせに」と言う人は、「俺の方が最初に好きだったんだからな!」という先行者であることを主張しているにすぎない。スタートが早かったことがそんなに偉いのか。
「にわか」は、むしろ勢いがある。「俄然興味が出てきた」というときの“俄然”も、にわかに近い。心が急に動く。それって、悪いことだろうか。好奇心の証拠ではないか。
「にわか」の課題を挙げるとすれば、「急に現れる」ことではなく「短期間で終わる」ことだ。ただ、「にわか」で終わるかどうかは先行者の立ち振る舞いでも変わってくるのではないか。
「にわかファン」という言葉をよく聞くようになったのは、2002年のサッカー日韓W杯からと記憶している。ワールドカップ以来、サッカーを観るようになったのは私だけでなく、たくさんいるはずだ。

沢田国語研究所
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沢田隆志
大阪市出身
開明高校→横浜国立大学経済学部卒
大手自動車メーカーで経理として勤務。
神奈川県で教育委員会に勤務。その後、
須賀川市の梁取塾で主に中学生を指導。
俳句や短歌を中心に文学を楽しむ。
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「第1回みんなで選ぶフォト短歌展」最多得票
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「あぶくま時報」火曜コラム執筆中
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