高校の国語の問題に「欺瞞」(ぎまん)という言葉が使われていた。意味が分からなかったので、辞書で調べてみると、「あざむくこと」「だますこと」とあった。自分で自分の心をだます意味で「自己欺瞞」という使い方もするらしい。
自分が通っていた高校は、当時は男子校だった。なおかつ厳しく勉強させられるダサいイメージの強い学校で、簡単に言うと不人気校だった。文化祭の日ですら校内で女性の姿を見ることはほとんどない。入学してすぐに先輩から「校内食堂で働くおばちゃんすら可愛く見えるようになる。」と言われた。
思春期の大事な3年間を、絶望的な環境で気を確かに生きるには、自己欺瞞の上に自己欺瞞を重ねて自己肯定感を形成することが必要不可欠だった。
それでは自分の高校生活が苦い思い出かというと、決してそんなことはない。自己欺瞞が上手くいっていたのと、家から自転車で約10分と通学が楽だったため、たくさん寝ていたからだろうというのが自分の分析だ。
高校生活で学んだことは、いい意味での自己欺瞞と睡眠さえしっかり出来れば、大概のことは耐えられるということだ。そう自分に言い聞かせて、今日も元気に乗り切ろう。

沢田国語研究所
●事業内容
・国語専門塾(対面・オンライン)
・俳句や短歌の創作および普及活動
・本に関するイベント
●代表

沢田隆志
大阪市出身
開明高校→横浜国立大学経済学部卒
大手自動車メーカーで経理として勤務。
神奈川県で教育委員会に勤務。その後、
須賀川市の梁取塾で主に中学生を指導。
俳句や短歌を中心に文学を楽しむ。
・須賀川短歌会主催
「第1回みんなで選ぶフォト短歌展」最多得票
・須賀川地域の地方紙
「あぶくま時報」火曜コラム執筆中
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