夏休みに入ると、多くの中学校で生徒・保護者・先生の3者面談が実施されるようだ。
先日、中3の生徒が担任の先生に「将来の夢は何ですか?」と聞かれたらしい。さらに、「夢がないと努力するのは難しい」と言われたとその生徒は続けた。
自分が中高生のころを思い出すと、毎日をただ無事に終えることで精一杯だった。
テスト勉強は明日の自分に丸投げ、昼休みは購買の焼きそばパン争奪戦。
先のことなんて、せいぜい「早く休み来ないかな」くらいの、超・短期スパンでしか考えてなかった。
現在、大人をやっている人の多くがそうだったのではないだろうか。それなのに、「夢を持て」と子供には言う。
もちろん、夢を持っているのは素晴らしいことだし、夢に向かって努力している人を馬鹿にするのは愚の骨頂だ。でも、夢がなきゃ動けない人ばかりじゃない。「何もわからないけど、やってみるか」って感じで進むほうが、人生うまくいくこともある。
そもそも、今の世の中、未来が見通しにくすぎる。
YouTuberなんて職業が生まれたのはつい最近だし、メタバースもNFTもAIも10年前はなかった。
なのに「あなたの将来の夢は?」と聞くのは、将来の気候を予測できないのに「来年の農作物、何が豊作になる?」と迫るようなものだ。
「夢を持て」と強制するのは、もはやハラスメントだと思う。
「夢なんてなくても、今日も明日も美味しく晩ごはんを食べられていればOK」だ。
我々大人は、子供たちに「夢を持て」なんて言う暇があったら、夢を持てる社会を作ろう。

沢田国語研究所
●事業内容
・国語専門塾(対面・オンライン)
・俳句や短歌の創作および普及活動
・本に関するイベント
●代表

沢田隆志
大阪市出身
開明高校→横浜国立大学経済学部卒
大手自動車メーカーで経理として勤務。
神奈川県で教育委員会に勤務。その後、
須賀川市の梁取塾で主に中学生を指導。
俳句や短歌を中心に文学を楽しむ。
・須賀川短歌会主催
「第1回みんなで選ぶフォト短歌展」最多得票
・須賀川地域の地方紙
「あぶくま時報」火曜コラム執筆中
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