悲観してもいいや、と「楽観」する

国語, 読解 なるべく毎日エッセイ

「なんとかなる」
この五文字で、すべてを切り抜けてきた友人がいる。締切前日まで手をつけず、「そろそろやばいかも」と言いながら昼寝するような人間だ。普通なら見ていて胃が痛くなるが、なぜか彼は本当に“なんとかなって”しまうのだから不思議だ。

これは一種の才能である。
楽観とは、物事を良い方向に考える力。辞書的には「将来がうまくいくと希望を持って見ること」とある。類義語には、「楽天」「前向き」「ポジティブ」などが並ぶが、どれも似たような明るいキャラを想起させる。

楽観の反対の意味の言葉は「悲観」。「悲観的な考えは良くない」という雰囲気がこの世には漂っている気がするが、それも違う。本当の楽観主義者は悲観すら、「別にいいじゃん、なんとかなる」と受け流すものだ。

では、楽観主義者はみんな無計画でのんきなのか? というと、そうとも限らない。むしろ、「心配しても始まらない」という冷静な判断から、あえてポジティブな態度を選んでいる場合もある。ある種の知恵であり、人生をラクに生きる技術でもあるのだ。

楽観力は、筋肉のように鍛えることができる。
大事なのは、「未来はまだ書き換え可能だ」と思えるかどうかだ。
天気が悪ければ傘をさせばいいし、財布を忘れたら笑えばいい。
笑って済むなら、笑った者勝ちだ。

結局、楽観とは人生の着地方法である。
転んでもただでは起きない。むしろ、その転び方すら楽しんでしまう人。
そういう人が、案外この世の最強種なのかもしれない。

沢田,国語,塾

沢田国語研究所

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・国語専門塾(対面・オンライン)

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 沢田隆志

 大阪市出身
 開明高校→横浜国立大学経済学部卒

 大手自動車メーカーで経理として勤務。
 神奈川県で教育委員会に勤務。その後、
 須賀川市の梁取塾で主に中学生を指導。
 
 俳句や短歌を中心に文学を楽しむ。

・須賀川短歌会主催
「第1回みんなで選ぶフォト短歌展」最多得票

・須賀川地域の地方紙
「あぶくま時報」火曜コラム執筆中

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