空欄に入る接続詞を選ぶ問題はよく出てきます。比較的正解しやすい問題とされているので、落としたくないですよね。
しかし、「順接(だから・そのため など)」と「添加(そして・さらに など)」は、どちらも文と文を「自然な流れ」でつなぐ接続詞のため、迷いやすいポイントでもあります。
次の例文の( )に当てはまる接続詞を考えてみてください。
🌱例文
人は他者との対話を通して、自らの考えの曖昧さや矛盾に気づくことがある。( )、深く思索するためには、独りで考えるだけでなく、他者と意見を交わす場を持つことが重要である。
「そして」「さらに」などの添加の接続詞を考えた方はいませんか?この文では、
- 前半が「対話によって自分の考えを見つめ直すことができる」という原因
- 後半が「だからこそ対話が大切」という結果という構造になっている
以上のことから、「したがって」などのが因果関係をつなぐ順接の接続詞が正解になります。
このように、順接なのか、添加なのかの判断が難しいときがありますが、以下のような手順で判断すると、ミスがぐっと減ります。
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✅ 手順1:前後の文の関係性を考える
まず最初に、「前の文」と「後の文」の間に因果関係(原因と結果)があるかどうかを確認しましょう。
- 因果関係がある → 順接(例:だから・そのため・したがって)
- 単なる情報の追加 → 添加(例:そして・さらに・また)
✅ 手順2:「なぜそうなるのか?」と問いかけてみる
接続詞の直後に「なぜ?」という質問をしてみて、前の文がその答えになっているかを試してみましょう。
▶ 例1
「彼は夜遅くまで勉強した。_______、テストで良い点を取った。」
→ 「なぜ良い点を取れたのか?」→「夜遅くまで勉強したから」→ 順接(そのため・だから)
▶ 例2
「彼は数学が得意だ。_______、英語もよくできる。」
→ 「なぜ英語もできるのか?」→ 理由にはなっていない → 添加(そして・さらに)
✅ 手順3:「同じ立場の情報」か「結果・結論」かを見極める
- 同じ種類・レベルの情報を横に並べている → 添加
- 何かを受けて、その結果や結論を述べている → 順接
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このように、「なんとなくの感覚」で接続詞を選ぶのではなく、前後の文の関係を論理的に読み取ることが大切です。
接続詞の正確な理解は、読解問題だけでなく作文力の向上にもつながります。
当塾では、このように実践で使える手順を使った指導を心がけています。

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・国語専門塾
・俳句や短歌の創作および普及活動
・本に関するイベント
●代表

沢田隆志
大阪市出身
開明高校→横浜国立大学経済学部卒
大手自動車メーカーで経理として勤務。
神奈川県で教育委員会に勤務。その後、
須賀川市の梁取塾で主に中学生を指導。
俳句や短歌を中心に文学を楽しむ。
・須賀川短歌会主催
「第1回みんなで選ぶフォト短歌展」最多得票
・須賀川地域の地方紙
「あぶくま時報」火曜コラム執筆中
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